ポニョが公開されたのは2008年。私は5か6歳。
この時の思い出は当時の倫理観としてすごい恥ずかしいものとして長年葬られてきた。そのために記憶が改竄されている可能性もある(笑)。でも面白エピソードでしかないので頑張って掘り起こして文章にしてみようと思う。
初めての映画だった。ママが「ポニョみにいくよー。るか、エイガ初めてやなぁ」と玄関で言っていて、パパと妹と一緒に外へ連れ出そうとしてきた。
「エイガって何」「ポニョ」って何???
すごく嫌な予感がしたと思う。必死でそれが何なのか聞いたけど、よくわからないまま連れていかれた。どこの映画館だったのかも記憶にないけど、不安でいっぱいで、連れていかれるまで必死で抵抗したような気がする。まあ「公園で遊ぶ」と「水族館へ行く」以外はだいたい抵抗してたんだけど。
エイガが始まる前に、奇妙な映像が妙に心を削った。映画泥棒のカメラのやつだ。なんかふざけてるコミカルな感じを出しながら、警察に止められたりしていて、それはそれは怖かった。もうこの時点で泣きかけていた。
映画の始まりはどうだったか。とりあえず、赤髪の海から出てくる男がポニョを追いかけていた。何かに追われてて、顔色が悪くて、奇妙な機械で水を撒いてて、その割に服が明るくて、気味が悪かった。
あまりに泣いていたので、それで何回か映画館を出たと思う。ママにとっては本当にわけわからないことであったのだろう。「どうしたん??」ってめっちゃ不思議がっていた。
当時の自分には、この歳になってあまりに泣いているのはカッコ悪い、みたいな感覚もあった。ほぼ終始泣いてる私とは違って、2個下の妹は平気だしパパに関してはたぶん映画館で寝かけてたしね。
泣いちゃいけないと思い詰めるとまた苦しいし、実際ポニョに出てくる変な男が怖くてしょうがなかったし、ポニョが小さくなったり大きくなったりするのも嫌だった。
映画館を出てしばらく経っても、ママは「なんであんなに泣いてたんか意味わからないし、ポニョに泣く要素ある?」とずっと不思議がっていた。それだし何年も面白エピソードとして語られていた。面白がられてる間も、ずっと映画館で迷惑かけたような感覚もあって恥ずかしかったけど、泣いてしまうのは止められないものでなんて言えばいいかわからなかった。
今となっては流石に「ポニョが可愛いだけの映画」だっていう感覚はわかってきたけど、自分は映画の描写の演出に(映画泥棒も含めて)ひどく感じてしまったんじゃないかって思ってる。
というか、いまだに映画では大概の人では泣かないようなところ(音楽とか演出に持っていかれがち)で、こっそり涙を今でも流してる。心の底から誰にも見つかりたくないけど笑。対策として映画はネタバレをかなり確認してから見るのでした。
まあそれだけいい映画の演出とか、音楽ってすごいってことよ(?)